書作制作の現場からNo.6
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平成13年5月29日(日) 東十条ふれあい館 9:00〜20:00 |
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若き日は実を学び、 年を経て知を学ぶ 1日空けての取組みとなる。さすがに疲れが出て来たのか先生は腰に違和感を感じ、整骨院に行ってきたらしい。 私「先生大丈夫ですか?」 以前、椎間板ヘルニアをしているだけに気になってしまう。 先生「いや〜用心の為ですよ。別に痛みがあるわけじゃない。自分の身体は自分がよく知ってますから、違和感があるうちに取り除いてもらった方がいいというそれだけ。」 私「でも、先生一昨日やったばかりですから。今日は止めにしときますか。」と聞くと。 先生「いやいや、大丈夫。大作はこれからだからね、そんな悠長なことは言ってられないよ。それにあくまで用心のために行っただけよ。」 この会館が一旦6月末で閉まる為、悠長には言ってられない気持ちもわかる。会館は9月に新館に変るのだが、そこで書けるかどうかは全くわからないらしい。言ってしまえば悪いが、いかにも役所仕事といった感じだ。しかし、先のことはわからない。結果が出てから動くのみである。 今日の昼には、泰永会の森 寛翠氏が稽古に訪れるというので私も同行させてもらった。森さんは、先生26歳の時のお弟子さんでもう13年間通っているそうだ。なんと、2時間かけて十条までいらっしゃる。私も以前教わっていた先生のお宅に2時間かけて通っていたがなかなかにシンドイ。さて、森さんはバックから、どーんと紙袋を出した。何かな?と私は思ったが、なんと全部練習してきた書作だった。厚さにして15cmはあるだろうか、半紙で楷・草・隷、半切で草・隷書と出るわ出るわ。森さんはこれを2週間で書くのかと驚いた。 再び会館に戻って取りかかる。午後はわりと順調に進む。なかなか先生がコレという作品はし上がらないが確実に実を結びだした。そんな中で、雑談に華を咲かせる。 先生「最近本を随分と読むようになりましよ。子供の頃は全く勉強どころから本さえ読まなかったですからね。本来、子供の頃は「知識=知」より「経験=実」の方が重要なんですよ。」 先生は、子供には子供の頃にしかない強い好奇心、丈夫な身体、旺盛な体力などを通して経験を積むことこそが重要で、知を吸収するのは肉体が下降線を辿り思索の時代になる30代からで充分なのだと語る。大人になれば肉体的な限界から経験出来ることがらも減り、逆にリスクが大幅に増えてくる。 先生「よく、大人になって覚えられなくなったと言います。が、本当は違うんでしょうね。幾つになっても本当に知りたいことは覚えられます。」 確かに若い頃のように記憶力や反応は鈍るが、その分若い頃によくあった迷いというノイズが減るのでむしろ集中して出来るような気がする。 今日はそんな話で締めをくくった。 |